そこは、暗くもなく明るくもないほどよい明るさを保った部屋でした。

「なんだ・・・?ここ。」

「普通の部屋じゃねーの?」

「どこがだよ。ここのどこが普通なんだよ!
こんな紅玉でできた部屋なんてお偉い様が住む部屋みたいじゃねーか!」

「お偉い様なんだよ。俺が。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」

陽炎は、フッと笑い近くにあるいすに腰をかけました。
そして、シャロウにも座ることを進め話し始めました。

「いいか?この世の中には・・・といっても限られた人にしか与えられないのだがな。
まぁ、いいか。続ける。この世の中には、5つの族がいるんだ。」

陽炎は、説明をし始めます。シャロウは、真剣になって話しを聞き出しました。


この世は六つの族がいます。
一つめはシャロウが、目の前にして話をしている太陽族。
太陽族は、主に火が扱えます。
火を自由自在に操ることができます。
しかし、天候を自由自在に操れる一族にはかないません。
それが彼らの欠点です。その欠点は、逆に有利に結びつけることも出来ます。
火は、水にかなわない・・・なんてことはありません。
水を蒸発させればいいことなのです。
さて、話を戻します。
二つめはローラがたった今手に入れた力、風に言葉をのせて遠くの仲間に言葉を伝える。
風を自由自在に操れる風族。
他にも雲を操り、天候を自由自在に操れる雲族、
星の輝きを利用して人の願いを叶え、治癒能力を扱える星族、
夜になると光のように速く動き、人を殺める月族。

「・・・とまぁそんな感じなんだけどな。ただ・・・さっきは、5つって言ったけれどどこの書物を読んでも全く存在されていない一族がいる。
それが、八卦族。
噂によるとすべての能力を操っていて、この世界にたった一人だけいる。
その一人の存在は、思ったより大きくて、神と死神の間に作られた人間。
そして、愛されている。その人間が死ぬと次の日もう、その人間が作られているそうだ。
しかも・・・悪と善どちらのキューブを集めてもいい。まさに、最強。」

「・・・・もしかして、近くにいちゃったらどうするんだよ。オレ、死ぬよ。」

「いや・・・そいつは、殺さない。
なぜかというとこの人間は、キューブをすべて集められるって思う人間につくそうだ。
ずっと、そばでその人間を守り神と死神にその人間を送り届けるのがその八卦族の役目・・・だそうだ。」

「へー・・・。じゃあ、ついてほしいねー。」

「はは。そんなにうまく見つかるかね?」
陽炎は、すっとイスから立ち上がりシャロウの近くに歩いてきて止まりました。

「お前、その古くさったチェーンは・・・」

「これは、親父の遺品だよ。」

「親父って・・・キマリのことか?
そうか、だからお前に火を操れる能力があったのか。
そのチェーン・・・オレがキマリにあげたものだ。」

「ええ!!??」

「オレは、またこの鎖の中に入ってお前を助けることになるのか。」

「改めてよろしく。」

「こちらこそ。」

すると陽炎は、すっと鎖に手をのせてなにか意味不明な言葉を繰り返し言っていました。
なぜか、その火だるまの手はあつくなく温かく感じられました。
同じ人間が、触れている感じがしました。
しばらくすると、陽炎がそのチェーンの中に入っていきます。

「えー・・・っと。」

足まですっぽりと陽炎は、入りきると頭の中に誰かがいるのが感じられました。

「(よぉ!!)」



「遅い・・・。」

そうローラがつぶやいていました。
太陽はもう西に傾き、時計は午後5時を指していました。

「・・・あ。」

ローラは、何か見つけたように木の穴を見ました。
つられて、老人もクロナもそちらの方を見ます。
さっきとは、何か変わったようで変わらない・・・、あの不良少年が木の穴から出てきました。

「!  シャロウ!」

思わず、立ち上がってドアを思いっきり開けてシャロウの方にみな走っていきました。
(老人はもちろんゆっくりと歩いたまま・・・)

「遅かったじゃない!死んだかと思ったわよ。」

「(死にかけたけどね・・・) まさか・・・死ぬはずないぜ。このオレ様が。」

「とにかく、良かったですね。生きていてくれて。」

「そうね。」


ある時の空は笑っていて
ある時の空は泣いている。

ある時の空は煌々しくて
  ある時の空は皓々しい。

その空が皓々しくなった時、見えない時計が動きだします。
心の中でゆっくりと時を刻み始めます。
ほんのりと彼らの顔を照らします。
明日の空は気まぐれです。
どんな日になるのか分かりません。
誰にも予測なんて出来ないのです。

人の命もすべて・・・。

第一話 「過去の話」4  第一話 「過去の話」6
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